戦場映画「キル チーム」、勉強になる。組織において、誤った価値観に取り込まれることの怖さを体感できる。ビジネスにおけるリーダーの考え方・価値観は?

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映画「キル チーム」は戦場におけるチーム内での話になります。リーダーのやっていることに疑問をもってしまった主人公の葛藤を描いています。戦場という生死に直結する極限の状況において、集団の中での孤立していく様子や、同僚・リーダーからのプレッシャーが臨場感を持って、描かれています。

主人公の若い隊員はチームの中で、影響力は小さくて、方針に従う側の人間で、疑問に思っていても発言しにくい立場にいます。新しく来たリーダーは実績があり、自分の考えがはっきりしていて、絶対的な自信を持っています。当初のカリスマ的なリーダーシップが徐々に恐怖支配的なものに変わっていきます。主人公の若い隊員は葛藤でどんどん追い込まれていくという内容です。

目次

ビジネスにおいても似たようなシーンは起こりえると思います。

映画同様カリスマ的なリーダーシップのリーダーがいる場合です。リーダーの価値観はそのカリスマ性が強いほど重要になってきます。なぜなら、リーダーのカリスマ性が強いということは、チームのメンバーがリーダーに陶酔していて、彼らの行為の正当性はリーダーの考え方に依存する度合いが強いからです。社歴の浅い社員は、まずはチームの中に溶け込むこと、仕事を覚えることで精いっぱいになります。徐々に仕事を覚えていくと少しずつ全体が見えてきます。そんな時におかしいなと思うところがあった場合、映画の主人公の若い隊員のように、伝えようとしてもチームが聞く耳を持たず、ひどい場合はダメだしをされて、引いては考え方や性格を否定されてしまい、どんどん言い出しにくい雰囲気が起こるのではないかと思う訳です。

カリスマ的なリーダーシップが恐怖支配的なものに変わってしまうのです。

そうならないためにどうするべきかということですが、ここはリーダーの視点で話をしたいと思います。提案としては、プロセス重視の考え方・価値観にするのがいいのではないかということです。というのは、例えば、企業のデータ改ざんといった企業組織で起こる問題の原因を考えたときに、結果至上主義の考え方・価値観だったと仮定すると説明ができるからです。

データ改ざんの要因例として、担当者が報告せず勝手に判断したためとします。

推定要因は、担当者が、ルールを守らなくてもいいと考えているため、あるいは報告すると怒られるので報告できずに、追い詰められてしまい、勝手に判断してしまったためです。

ルールを守らなくてもいいという考えは、いうまでもなく、報告すると怒られるからという点については「こんな結果を報告することはできない」という潜在意識があり、躊躇が生まれているわけで、求められる結果にのみ価値をおいた考え方であり、結果のみを重視した価値観に他ならないと思います。

どうして、こういった結果至上主義が優先されるのか?については、個人が結果でしか評価されないという風に思っているからだと考えます(ここでは実際の評価システムの議論は行いません)。結果が良ければどんなプロセスでもいいと思っているのです。では、プロセスを軽視することによる弊害はないのでしょうか?

自然の摂理からすれば、プロセスと結果には相関があります。植物を例にしてみると、土や肥しを準備して、土壌を整備し、種を植えて、水を定期的に与える。与えすぎないように注意する。太陽にも当ててあげる。虫がつかないように害虫駆除をするなどのプロセスを経て、きれいな花を咲かせたり、おいしい実をつけるわけです。

別の例だと、生活習慣病があります。まさしく、日常生活のプロセスを軽視した結果になります。

結果を得るにはプロセスを無視できない、つまり、よい結果を得るためにはプロセスを大切にしなければならないのです。この自然の摂理は、あらゆる分野で当てはまり、ビジネスの成果にも同様に当てはまるのではないでしょうか。プロセスを軽視していいはずがありません。

リーダーがプロセス重視の考え方・価値観に変わることが本当に大切であり、メンバーもその考え方・価値観になると、おのずと良い結果が得られると思います。

まとめ

ビジネスにおいて

  • リーダーの考え方・価値観がチームに影響を与える。
  • 自然の摂理から、プロセスを重視すれば、良い結果が得られる。
  • リーダーはプロセス重視の考え方・価値観にするべきである。

映画の概要は以下です。参考までに。

アフガニスタンで米兵が一般市民を殺害していたという実話をベースにしたドラマ。ドキュメンタリー作家としてアカデミー賞に2度ノミネートされ、2010年に起きたこの事件を題材にしたドキュメンタリーを手がけたダン・クラウスが自身のメガホンで劇映画化。正義感と愛国心に燃えて、アフガニスタンに渡ったアンドリュー二等兵。地雷により爆死した上官に代わり、新たに小隊に赴任したディークス軍曹は、治安を守ることを口実に無実の民間人に罪を着せ殺害し続けていた。その事実を知りながらも、捨てきることのできない軍人としてのデュークスへの尊敬の念と良心の呵責に苦しむアンドリュー。一方、異変に気づいたデュークスはアンドリューの忠誠心を疑い始める。アンドリュー役をアメリカ版「Death Note デスノート」のナット・ウルフ、デュークス役を「ターザン:REBORN」のアレクサンダー・スカルスガルドがそれぞれ演じる。

https://eiga.com/movie/94243/

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